【勉強会・フィードバック会開催報告】朝日新聞記者がおしえる、取材したくなるプレスリリース
今回は朝日新聞記者である大平要さんをお招きし、記者に向けた広報アプローチについてお話しいただきました。
前半は勉強会、後半はハッシン会議会員限定のフィードバック会を行い、より具体的な記者の方へのアプローチ術を知ることができる機会となりました。
このブログ記事では、前半の勉強会より、
・記者とつながるには?
・取材したくなるプレスリリース
・記事を書く時に欲しいもの
についてレポートします。
ゲスト:大平 要さん
朝日新聞 浜松支局長。
大手ゼネコンから朝日新聞の記者に転職。主に経済部で、企業や経済官庁を取材してきた。
企業の広報担当者らと幅広く交流し、クリッピング会社のレポート誌「SDGs+」で広報・PR担当者に向けたコラム「伝え方ここがカナメ」を連載中。
2018年にはPRプランナー資格も取得。
Twitter:https://twitter.com/ohirakaname
1.記者とつながるには?
新聞記者はプレスリリース配信サービスを見ている?
大平さん自身も大手プレスリリース配信サービスを利用している。しかし、膨大な量の受信件数のため、全てにじっくり目を通せていないのが実情。
☆広報担当者は記者と直接つながる方が早い!
記者はどこにいる?
会社(本社・支社・総局・支局)、記者クラブ…
決まった時間に決まった場所にいるわけではない。
・会社へ電話する →担当記者を紹介してもらう
・記者クラブへ行く→記者本人に会えなくても、事務担当者から電話番号を聞けることも
(記者は携帯番号を企業広報に知られることに抵抗はないことが多い)
・記者のSNSからコンタクトをとる
(DMでのコンタクトから記事掲載につながった事例も)
記者クラブって?
・例えば、自動車業界担当の記者であれば「自動車産業記者会」に、通信業界担当の記者は「総務省記者クラブ」に出入りしている。
・記者クラブに投げ込めば、担当記者に確実にプレスリリースが届く。
テーマにより投げ込み先を変えたり、2つ以上の記者クラブへ同時に投げ込んでも良い。
(同時にプレスリリースを投げ込む場合は、記者内での調整がスムーズになるよう、どこの記者クラブへ配信したかも書いておくと尚良い)
・地方と親和性の高い内容の場合は、地方の記者クラブへ。
経済担当の記者は、商工会議所のほか県庁や市役所の記者クラブに所属していることが多い。
(地方版の経済欄はよく読まれる箇所なので、ネタは歓迎される!)
2.取材したくなるプレスリリース
☆まずは「記事になるかどうか」を一番のポイントとして見ている!
①見出しが大切。長くなっても具体的に記載し、記事のイメージが湧くようなものを。
目をひくタイトルでも、中身がよく分からないと後回しにされ埋もれてしまう。
誰にどんな情報を伝えたいのかがはっきり分かるようにする。
②ネタの「賞味期限」をできるだけ長くする。
期限が迫っている内容は、取材・記事掲載のスケジュールに間に合わないことがあるため、なるべく早くリリースするのがコツ。
③「初めて」「○年ぶり」などの、客観的な指標となる表現を入れる。
驚きや珍しさがニュースとして扱われやすい題材。「初めて」と言ってもいろいろな括りでの「初めて」があるので、工夫して入れてみる。
3.記事を書く時に欲しいもの
①電話の問い合わせ先
記者はメールよりも電話文化。会社の代表電話ではなく、担当者の携帯等、すぐに繋がる番号が好ましい。
(※メディア関係者のみ目にできる場所や、記者クラブへプレスリリースを投げ込む際に記載するなど、担当者番号を伝える際は各自工夫を)
②写真
紙面の空きスペースとの兼ね合いがあるため、タテとヨコどちらもあると良い(理想を言えば真四角も)。
③現場取材、担当者や利用者へのインタビュー
担当者や責任者にインタビューできると、記事が大きく掲載されやすい。後日取材できる段取りがあると良い。
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勉強会後半では、ハッシン会議の会員4名の方がそれぞれ配信された、公開・配信済みのプレスリリースに対し、大平さんよりフィードバックをいただきました(このフィードバック会をきっかけに、企業取材も決まったようです!)。
ハッシン会議では、今後もこのような会を通じ、会員の方々がメディアとつながる機会を設けていく予定です。
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ブログ編集者あとがき:
「広報担当者は記者と直接つながろう」というお話や、勉強会の最後に大平さんがおっしゃった「同じ新聞社の人間であっても、記者にはいろんな人がいて、私と言っていることが違ったり、こだわる部分もそれぞれ違います。いろんな記者に接して実感してみてください。」という言葉にもあるとおり、記者の方々への積極的な、そして地道なアプローチも重要なんだということがよく分かった会でした。
配信サービスでの拡散と、狙い撃ったメディアアプローチ、上手く使い分けができると良いのではないでしょうか。
(執筆:横田マリ子)
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