■PRのベースを作ろう

１）目的設定

メディアへ何を伝えて、世の中にどう認知され、結果どんなアクションを引き起こしたいのかを明確にしましょう。
目的例）新規ユーザー獲得、媒体掲載を信頼性の担保にしたい

２）ベース価値を定義

自社が認識している会社やサービスが存在する価値を定義しましょう。それがメディアにとって情報価値が高いか選定し、社会的な目線で考えましょう。会社の戦略に沿って考え、経営陣とすり合わせることも大切です。

３）メッセージ・ストーリーを決める

ベース価値から、キャッチーなメッセージを決めましょう。その後世の中の潮流との接点を決め、ストーリーにして企画書をまとめていきます。

ポイントは、ベース価値のコア、サブと多面的に出しておくことです。その上で、コアを決めてそれに伴うストーリーを決めていきます。

■露出に繋がる企画の立て方

１）ストーリーづくり

メディアに刺さる企画をつくるため、潮流をリサーチしましょう。自社のキーメッセージとトレンドが重なるネタを探していきます。

２）取材対象づくり

ストーリーができたら、そのストーリーを支える取材対象をつくりましょう。ユーザーの方への取材許可のスキームを整えておくと良いです。

３）スポークスマンづくり

自社のサービスを専門的に語れるスポークスパーソンを準備しておきましょう。自社以外にも専門家にコメントをもらう手法もあります。

ポイントは、企画を詰めすぎないこと。ストーリーづくりの段階でメディアにヒアリングしながら作っていけると良いです。ただし潮流にばかり合わせるのではなく、目的に沿う露出となるよう、自社のコアとなるキーメッセージが大事です。

露出に繋がる企画の立て方：アンケート調査の実施や、オウンドメディアの活用が挙げられます。立ち合い時にメディアと距
離を縮めることも重要です。

企画を立てるとき、自分や自社内で立てていても行き詰まるので、同業界の他社の広報さんと繋がって話すと、アイデアが膨らみます。私はよくメッセージで壁打ちをしたりしています。ベンチャーの場合は、経営者自ら広報担当になるケースもあると思いますが、そういう場合も経営者同志で、メディア向けの勉強会を企画するのが良いと思います。

■PRの効果測定方法例

第一段階：量で測る＝ターゲットメディアへの露出獲得件数
認知度をあげる段階では、ターゲットしたメディアに数多く露出を取っていきます。

第二段階：質で測る＝キーメッセージがターゲットメディアに掲載された件数
メディアを通して伝えたいキーメッセージを置き、アプローチや調整を行い、掲載時にそれが露出されているか測ります。

■一人広報の体制で難しいことと乗り越えてきたこと

会社の戦略を理解せずに時流だけ追っていた時期は、全てが取材の好機に思え、見えるものが多すぎて疲弊してしまいました。露出しても評価につながらないこともありました。しかし、戦略に沿ったキーメッセージを策定したことで、それらが解決しました！キーメッセージに沿って露出を選び、効率よくアプローチできるようになりました。

ひとり広報、少人数広報で効果を発揮するコツは、得意と苦手を自己認識して、上司やまわりの人に開示し、サポートしてもらう＆自分の得意分野は全力投球することです！

社内のキーパーソンを巻き込み、全社員に自分のこと、広報のことを知ってもらいましょう。