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コラム70  BtoB企業で成功したメディア戦略事例
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コラム70 BtoB企業で成功したメディア戦略事例

みなさんこんにちは!

今回は、BtoBスタートアップ企業の広報担当の方に、とっておきのメディア戦略について紹介していきます。

以前、ハッシン会議の勉強会でゲストにお呼びした株式会社スタディストの朝倉さんが、BtoBスタートアップ企業のメディア戦略について記事で語っていたので、シェアしたいと思います。

▶︎BtoBスタートアップ企業にとって
「知名度の高い企業がサービスを採用」といった導入実績は、
メディア露出を増やすチャンス

▶︎その導入背景に、社会的な関心事や業界の課題が絡んでいれば、
ニュースバリューはより高まる。

メディアに露出するまでには、以下のようなステップを踏んできたそうです。

1)プロダクト・経営者自身に新奇性がある時に、スタートアップ企業をよく取材しているメディアへアプローチ。
知名度はなくても面白ければ取り上げてもらいやすい。

2)創業から少し経ち、メディアに発表する案件が少なくなってきた時には、
社会貢献の文脈でプロダクトの価値や創業ストーリーを伝える。
日々の報道をキャッチアップし、世の中のトレンドも掛け合わせて発信する。

3)導入事例が集まってきた時知名度の高い企業が導入したら、
導入が決まった時点で業界紙などへ発信。
地域での導入があれば、地域メディアへアプローチする。

4)大手メディアへアプローチしたい時記者が探しているテーマについて
他社事例を含めて提案、関係性を深める。
サービスについての社会的な意義を打ち出す。

スタディストでは、企業の成長フェーズに合わせた広報戦略で、
大手メディアからの取材も来るようになったとのことです。

広報の朝倉さんはスタディストが創業6年目の時に広報未経験で入社し、
広報室をゼロから立ち上げました。

転機となったのは、すかいらーくが「Teachme Biz」を導入した時の広報活動。

すかいらーくを主役にしたリリースを連名で出し、
記者会見も開いたところ、大手メディアが集まったようです。

<参考記事:BtoBスタートアップ企業のメディア戦略、導入事例の広報が転機に>

訴求の切り口を商品から「人」「社会課題」に切り替えたことで、
広報を成功させた事例もシェアします。

BtoB企業はtoCに比べれば、なかなかメディアに興味を持ってもらいにくい。

その理由は、事業内容が難解なことが挙げられます。
それなら、一旦商品のことは忘れ、
「人」「社会課題」で考えてそこから商品に結び付ける手法があります。

BtoB企業が広報する上で重要な姿勢は、技術力や商品をアピールするのではなく、
そこで働く“人”にフィーチャーすること。

従業員や経営者が個性的で変わった取り組みをしているなど、
そういった切り口の方がメディアにとっては取り上げやすいです。

とても劇的な映像が撮れる商品は別です。

before-afterがわかるインパクトある映像が撮れれば、
テレビでも取り上げられやすいです。

その際YouTubeなどで自ら動画を撮影しておくと、
テレビ関係者もここでならよい画がとれると判断しやすく、取材も増えます。

一方、劇的で分かりやすい映像が撮れない場合は、
どれだけ丁寧に技術力を説明しても、視聴者(素人)は理解が難しい。

しかし“人”に対してであれば、
誰しも興味は持ち、業種関係なく取り上げることができます。

事例を挙げてみます。

<事例1>(株)横引シャッター 
https://www.yokobiki-shutter.co.jp/

横引シャッターさんは、90代の従業員がいるそうです。

少子高齢化を象徴する社会的なテーマを含蓄した典型的な例と言えます。

また「従業員を解雇しない」という先代からの教えを守ってきた同社には
定年がなく、社員を大事にしている会社だということも伺えます。

さらにこの90代の従業員の方は先代のときから働いており、
「事業承継」という中小企業にとって永遠のテーマの切り口もあります。

シャッターの話題は一切出てきませんが、社会的なテーマを伝えることで、
魅力的な企業であることは分かっていただけるかと思います。

<事例2>島田電機製作所
 https://www.shimada.cc/

エレベーター用表示器の製造・販売を行う島田電機製作所さんは、
デザイン性の高いエレベーター用のボタンをつくっている会社で、
上海タワーや六本木ヒルズ、東京ドームなど国内外の大型施設や高層ビルで使われています。

素晴らしい製品を生み出している企業ですが、
BtoB企業であるがゆえにいまいちその偉大さが分かりにくい。

そこで、普段見たり押したりすることができない
中国の高層ビルの「108」階のボタンをキーホルダー化して販売をはじめました。

結果、メディアから注目を集めるようになりました。

さらに、マスコットキャラクター「ボタンちゃん」をつくって、
ブランディングにも力を入れるようになりました。

極めつけは、1000個以上もの世界中のエレベーターボタンを集めて
オフィスの壁に展示したのです。

これは、一般向け工場見学のルートのひとつになっています。

子どもの「ボタン押したい」という心理と、
お父さん・お母さん方の「子どもってなぜかボタン押したがるよね」という共感も相まって、
親子でボタンを押しに工場見学に来てもらえるのです。

そのような取り組みがメディアに取り上げられたり、口コミで広がったりした結果、
今までなかなか集まらなかった優秀な人材を採用できるようになるなど、
様々な効果が出ています。

Twitterも、1年で3000フォロワーに増えたようです。

https://twitter.com/shimax_hachioji

「子どもはなぜかボタンを押したがる」、
このインサイトを思いつき、マスコットキャラクター化したり、
LINEスタンプにもなったり、グッズ企画を立ち上げたり。

見事にtoCに落とし込んだ好事例と言えます。

***

BtoB企業が企業に対してモノを売るときも、
世間でどれぐらい知られているか・話題になっているかは重要なポイントです。

なぜなら決済が上がりやすくなり、
結果的に購買リードタイムの短縮にもつなげることができるからです。

近年、テレビCMなどのコミュニケーションやPRに力を入れるBtoB企業も増えてきました。

それは、BtoB企業であってもメディア露出などで知名度が上がることで、
実際に展示会で立ち止まってもらったりブースに入ってきてもらえたりする率が上がっているからこそ。

横引シャッターと島田電機製作所の例は、
ともにメディアに取り上げられることで信用度が向上して売上につながったり、
優秀な人材も集まったりするなどの好循環が生まれているようです。

だからこそ、商品そのもの以外の切り口での広報が一つの重要ポイントです。

経営者の方は「それが商品の売上に関係があるのか」と思われるかもしれませんが、
知名度や信用度が上がることで、売上に結び付いています。

BtoB企業こそ、広報の強化が必要です。

<参考:訴求の切り口を商品から「人」「社会課題」に切り替えるのが鍵>

皆さんもぜひご参考ください!

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