2024年9月25日、CAREER MARK主催によるオープンイベント「伴走型 e-ラーニングで学ぶ！ 広報スキルで広がる あなたの未来へ」がオンラインにて開催されました。本イベントは、CAREER MARK会員を対象とし、前半では株式会社ハッシン会議の代表 井上が、ハッシン会議の業務内容、広報に必要なスキル、そしてe-ラーニングツール「Learney」の紹介を行い、後半は同社PRサポーターであり、元駐在妻・プレ駐在妻 増田が広報を通じてキャリアを広げる方法について、自身の体験談を語りました。

ハッシン会議について

ハッシン会議の主軸の考え方

「伝える」ことに約20年向き合ってきた井上は「当事者の発信が社会を動かす原動力になる」と信じています。たとえ不器用な言葉であっても、「体験者自身が発信する言葉」にこそ意味があります。ハッシン会議は、企業や組織の内部から発信の伴走をしています。広報を外部に委託するのではなく、最終的には各企業や組織が伴走から卒業することを目指しています。
https://note.com/hasshinkaigi/n/n86e551f3d330　

ハッシン会議が展開する３つの事業

ハッシン会議の主なサービスは、大きく3つの事業に分かれています。
特徴は、企業の広報活動のフェーズに応じて中長期的に伴走し、広報組織の強化をサポートする点です。

最強広報の組織作り
広報担当者が不在または未経験の場合の採用支援から、入社後の人材育成や広報戦略の策定までを伴走します

コミュニティ運営
スタートアップ経営者やひとり広報の担当者向けに、広報活動の相談やPRメンターとの交流ができるコミュニティを提供しています。80社以上が参加しており、広報担当者同士のネットワークも広がります

Learney e-ラーニング
2024年春にローンチしたサービスで、ゼロから広報を体系的に学ぶことができる双方向型の学習プラットフォームです

広報に必要なスキル

井上は、広報に向いている人は次のような人だと考えています。

社内外のさまざまな人との会話を楽しめること

営業、テレアポ・コールセンター、デザイナーといった部署での経験が1つでもあること

メディア、SNSなどに対して高い情報感度を持っていること

これらの要素を持つ人が、広報の役割においてより大きな成果を上げやすいとし、コミュニケーション能力や情報収集力が重視されることが強調されました。

広報PR活動の業務範囲

広報担当者の活動は、常時行う領域と必要なタイミングで行う領域に分かれます。昨今では、広報担当者の業務範囲が拡大しており、多岐にわたる役割を担っています。

常時行う活動には、PR戦略の策定、プレスリリースの作成・配信、広報予算の管理、メディアリストの管理、取材対応、社内広報（社員間コミュニケーションの促進やエンゲージメント向上）、SNSの運用などが含まれます。

一方、必要に応じた活動としては、ウェブサイト制作、危機管理広報、経営層向けメディアトレーニング、社内報の作成などがあります。

e-ラーニング「Learney」について

この広報PR活動の中で、常時行う領域のものは基本的にハッシン会議が提供している伴走型e-ラーニングシステム「Learney」でカバーされています。このシステムは、特に広報未経験者向けにゼロからスキルを習得できるように設計されており、企業の広報活動を中長期的に支援することを目的としています。

Learneyでは現在、井上の著書「ひとり広報の教科書」の6つのセクションをベースに、広報に必要な基礎知識を40回のレクチャーで学ぶことができます。特徴は以下の3点です。

隙間時間で学べる（一つのレクチャーは5分程度）

理解度チェック付き

講師からのフィードバックあり

Learneyは双方向の学びの場で、参加者は課題を提出しフィードバックを受けながら、実践的なスキルを習得できます。セクションごとに6回課題に取り組むことで、理論だけでなく実務に役立つ知識が自然と身につく仕組みになっています。

広報キャリアとスキル習得

広報のキャリア・働き方について

イベントの後半では、同社の元駐在妻でありプレ駐在妻でもあるPRサポーター増田が、広報を通じてキャリアを広げた自身の体験を語りました。自身のキャリアは、結婚や家族の駐在帯同、出産のたびに何度も断絶を経験。そのたびに「自分は何ができるのか」と悩み、時にはアイデンティティロスに陥ることもあったといいます。一方で、断片的に見えていたキャリアが「広報PR」というキーワードで一本の線として繋がり、現在のキャリアに至った経緯が紹介されました。

そして、広報担当者としての経験を積む中で、情報発信の手段が進化し、ステークホルダーが多様化する時代に直面してきた、と話は続きます。企業主導のプレスリリースだけではなく、誰もが簡単に情報を発信できる現代において、自ら発信するスキルは不可欠。スピード感と多様な手段を駆使する広報の役割は拡大しており、その重要性もますます高まっています。現在、広報人材市場は売り手市場であり、企業は広報スキルに加え、企業広報として経営者と向き合いながらPR施策の実行経験のある人材が求められている、と語りました。

広報PRのキャリアの3つの働き方

広報PRには大きく3つの働き方があります。

企業広報として企業内部から広報を行う

フリーランスとして企業をサポートする

副業としてライター業や複数企業の広報を担当する

広報に必要な経験　ーハッシン会議でのインターン活動

広報担当者として働くためには、知識とスキル、そして実際の経験が欠かせません。知識とスキルに関しては、前述のLearneyが提供する「ハウツー」が役立ちます。Learneyでは、広報PRに必要な基本的なスキルや実践的なノウハウを学ぶことができるため、広報担当者としての第一歩を踏み出すための強力なサポートとなっています。

一方、経験に関しては、実際に現場で動いている様子を近くで見たり、自ら活動に参加することが大切です。ここで役立つのが、ハッシン会議で提供しているインターン活動です。

このインターン活動は、参加者にとって経験やスキル、さらには実際の活動実績を積む貴重な場となっています。ハッシン会議にとっても、クライアントやコミュニティメンバーにプラスアルファの価値を提供する重要な源泉です。

インターン活動の主な内容としては、広報PRの企画・実行、クライアント対応、SNSでの情報発信サポートなど多岐にわたります。インターンを通じて、広報担当者としての役割を体験しながら、実務的なスキルを身に付けられることが大きな魅力です。

Learneyの体験談

最後に、CAREER MARKおよびハッシン会議でインターン活動をしているメンバーより、実際にLearneyを利用した感想が述べられました。以前保育士資格を取得した際、学習時間を確保する難しさを痛感したことと比較し、Learneyは隙間時間を有効に活用できる学習ツールであり、理解度チェックなどの機能を通じて実践的なスキルを確実に習得できるところが強みと話していました。また、双方向性の課題を通じて講師とやり取りができるため、安心して学びを進められた点が非常に効果的だったと体験談を結びました。

Q&A

質疑応答

イベントの最後には、参加者からの質問に対する質疑応答の時間が設けられました。参加者からは、Learneyはどの程度実務に生かせるのか、広報は未経験でも挑戦できるものなのか、また大変なことややりがいはどんなことかなど、多くの質問が寄せられました。

終わりに

質疑応答の中で、井上から「広報は目に見えるものではないからこそ、最初はその価値を理解してもらえないことが多い。しかし、実直に続けていくと、最終的には社員のみなさんが広報の可能性を信じてくれるようになる」とコメントがありました。

またCAREER MARKの小橋さんからは、「駐在帯同などで再就職したい方にとっては、学ぶ姿勢そのものが企業に対してアピールになります。Leaneyなどを利用してどんどん学んで、キャリアの可能性を広げていってほしいです。」とコメントいただきました。

広報の魅力、皆さんにもしっかり伝わりましたでしょうか？

今回のセミナーでは、多くの可能性を秘めたLearneyの紹介をする中で、広報全般やキャリアアップについてもお話ししました。広報未経験者だけでなく、経験者にとっても有意義な時間となったのではないでしょうか。タイトルである「広報で広げるあなたの未来」を、Learneyという伴走型e-ラーニングシステムを通じて、より豊かなものにし、新たなステージへと進む手助けになれば幸いです。

次回のインターン募集は欠員があった場合に2025年2月頃を予定しており、広報PRの実務経験を積みたい方や、スキルアップを目指す方には絶好の機会です。ハッシン会議でのインターン活動は、広報人材の育成に力を入れており、参加者が自信を持って次のキャリアステップへ進めるよう活動の場とスキルアップの機会を提供しています。最新情報はぜひ、ホームページやブログをご覧ください。

（執筆：宮本麻美子）