
【開催報告】広報ストーリーどう作る?|広報のわかったつもり解決セミナー
ハッシン会議では広報担当の皆さんが抱える課題を解決するため、平日のランチタイムに「広報のわかったつもり解決セミナー」をオンラインで開催しています。
今回のテーマは「広報のストーリーテリング」。リアルタイムで50人が参加する大盛況のセミナーでした。(2025年9月16日開催)
今回の講師は、ハッシン会議PRメンター 木村公洋さんです。メディア露出のアドバイスを得意とする木村さんに「広報が発信するストーリーとは何か、そしてどう作るのか」について語っていただきました。
今回は、その一部をお届けします。
講師プロフィール
◉木村公洋(ハッシン会議PRメンター/木村公洋事務所)
バンドでのメジャーデビューを夢見ていたが、全く芽が出ず放送作家へと方針を転換。NSC(吉本総合芸能学院)東京の構成作家コースに入学し、放送作家としてのキャリアをスタート。2006年から2020年にかけ、テレビ・ラジオの報道・情報番組やクイズ番組などを担当し、インタビュー経験は1200人を超える。
約15年の放送作家としての活動を経て、文筆業で独立。Webメディアへの執筆のほか、企業HP・クラウドファンディングのディレクション、PR戦略プランナーなど多岐に渡る分野で活躍中。
木村公洋さんインタビュー記事はこちら
情報とストーリーの決定的な違い
情報は「事実の羅列」です。しかし、ストーリーは「物語性」を持ち、人々の心に残るもの、と木村さんは定義しています。
こうした人の心に残るストーリーは、テレビの報道でも使われます。交通事故の報道を例に考えてみましょう。
「Aさんの運転する車が事故を起こしました」
というのは単なる情報です。しかしそこに、
「『保育園へのお迎えを急いでいて、注意が散漫になってしまった』とAさんは事故原因を話しました」
と付け加えると、ストーリーが生まれます。このストーリーが、共感や感情移入を呼び起こすのです。
なぜ広報にストーリーが必要なのか
新聞記者やテレビディレクターなど、メディアで働く人たちがプレスリリースに書かれた事実だけを視聴者や読者に見せることは、ほぼありません。彼らは読者・視聴者のために番組を作っているのであって、企業のために番組を作っているのではないからです。
彼らが最も大切にしているのは、読者・視聴者のためになるような情報を提供することです。その情報を提供することで、読者・視聴者の心を動かすことを意識しています。
人間が行動を起こすのは、心を動かされるからです。心を動かすためには、情報の羅列でなく、ストーリー性を持たせた情報発信が必要です。リリースにストーリーを織り交ぜることで、メディアで働く人間の心を動かし、最初の興味を持ってもらえるかもしれないからです。
ストーリーテラーとしての広報の役割
広報担当者は単なる情報発信だけでなく、経営者と同じ目線で自社のビジョンやサービス・商品への想いや誕生の背景を共有しなければいけません。
ピンポイントに響かせる
情報発信で大切なポイントの一つが、全ての人に好かれようとしないことです。ストーリーは受け手によって捉え方が変わります。広報担当は「誰に」「どのような価値観を」届けたいのかを明確にし、共感してくれる層に響くストーリーを届けるよう覚悟を持って発信する必要があります。
メディアの特性に合わせてストーリーを再構築できると効果的です。受け手を誰にするか?どんな切り口でいくか?生成AIと相談するのも有効な手段です。ただ、生成AIの情報を鵜呑みにするのは危険です。事実ではない情報も混じっているので、確認はしっかりと行ってください。
ストーリーとプレスリリース
ストーリーというと商品誕生秘話のような背景情報と思いがちですが、すでに世の中にある事柄やイベントと掛け合わせて時事性や季節性を持たせるのも、ストーリー作りの手法の一つです。例えば、記念日カレンダーにあるような〇〇の日やバレンタインデーなどに焦点を合わせて、ストーリー性のあるプレスリリースを出すことも作戦として考えられます。
このほかにも「AI時代におけるストーリーテリングの方法」や「社内の情報をストーリーに変換する方法」についてもセミナーではお話しいただきました。
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「広報のわかったつもり解決セミナー」シリーズでは、広報活動でステークホルダーから共感してもらうためのポイントを、経験豊富なハッシン会議メンターがわかりやすく解説し、実践的なノウハウをお伝えしています。
コミュニティ会員以外の皆様にもご参加いただけます。
興味を持っていただけたらぜひPeatixのハッシン会議ページをフォローいただき、いますぐできるヒントを一つでも持ち帰って役立てていただけたら嬉しいです。
(執筆:桑平彩子)
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