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【セミナーレポート】地方企業の採用課題を解決!タカラベルモント社から学ぶ効果的な採用広報戦略
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【セミナーレポート】地方企業の採用課題を解決!タカラベルモント社から学ぶ効果的な採用広報戦略

株式会社ハッシン会議は、武蔵精密工業株式会社が運営するMUSASHi Innovation Lab CLUEと共催で、オンラインおよびCLUE(愛知県豊橋市)にてハイブリッドセミナー「地方企業の採用課題を解決!タカラベルモントから学ぶ効果的な採用広報戦略」を実施しました。

労働市場の競争激化と人手不足の問題は、特に地方企業や製造業において課題が多く聞こえてきます。その中で、様々な採用広報戦略に取り組み、時代の変化に合わせた採用活動を実施しているタカラベルモント社。同社の広報および人事担当者にゲストとしてお越しいただき、BtoB企業、特に製造業に焦点を当てた貴重な採用広報戦略を伺いました。

効果的な取り組みや地方企業の採用の工夫、大手企業との差別化戦略、人事と広報の社内連携のポイントなど、ハイブリッドセミナーの内容をピックアップしてお伝えします。

登壇者紹介

タカラベルモント株式会社 広報室 マネージャー 石川 由紀子氏

大手広告代理店でトイレタリーメーカーや化粧品メーカーの担当営業、PR会社を経て2020年入社。化粧品の広報を経て、コーポレート広報に従事。100年を超える会社の歴史や魅力、可能性を伝える活動を行っている。モットーは、「知恵と行動」。

タカラベルモント株式会社  人事部 野村  璃奈 氏              

2017年入社。新卒1年目より人事部で採用・育成を担当。現在は、採用ホームページ・PR動画など社内コンテンツの作成をはじめ、各種ナビサイト/スカウトサイトへの掲載など採用広報全般の企画・運営を行う。

株式会社ハッシン会議  代表取締役 井上 千絵                      

元・名古屋テレビ放送株式会社(メ〜テレ)報道記者。2010〜2012年に局を代表してテレビ朝日「報道ステーション」へディレクター出向。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科修士。企業の広報チーム立ち上げ&広報人材育成をする株式会社ハッシン会議を2020年に設立。ひとり広報担当者のためのPRコミュニティ(会員75名)を主宰。武蔵精密工業株式会社CCP(広報責任者)。2022年11月『ひとり広報の教科書』(日本実業出版社)を出版。

はじめに…

タカラベルモント社紹介

1921年創業のタカラベルモント社は七輪などを作る鋳物工場としてスタートし、今年10月で104年目を迎えます。1930年代から理容・美容部門へ進出し、理容室・美容室のシャンプー台や椅子製造、歯科・医療分野の治療台製造を中心に事業展開をしています。1956年に日本で4番目の海外進出を果たし、現在は海外現地法人12拠点と、世界の理容室・美容室へ製品提供をしています。

そもそも採用広報って?

採用広報という言葉は、漠然とした言葉かもしれません。採用を紐解くと、新卒やキャリアがあり、また企業によって第2新卒があり、採用を表す内容は多岐に及びます。その中で刺さるべき人に刺さるように戦略を立てることをタカラベルモント社では採用広報の定義としています。また企業によって採用したい人材は異なります。一緒に働きたい人を採用したいという点が解像度低く語られがちなため、例えば内定式を活用して企業側の求める情報を伝えていくことを採用広報において重要なポイントと考えます。

第1部「地方採用×BtoB企業の採用の勘どころ」

地方採用 ✖️ BtoB企業の採用は難しい?

◉職種の多さによる難しさ

タカラベルモント社の毎年の採用は、新卒は約40名、キャリア採用は新卒と同数またはそれ以上です。採用職種は機械設計、電気設計、ソフトウェア開発、デザイナー職、研究開発、品質管理などがあり、10以上の職種に分かれて募集をします。このように職種が多岐にわたる採用には難しさがあります。

◉勤務地の選択肢の多さによる難しさ

新卒は総合職採用のため、勤務可能性のある場所は全国と海外となります。タカラベルモント社では国内53カ所、海外12カ所に拠点があり、国内外様々な地域での経験や知見を持ってもらうことによって人材力を高めたい、ひいては企業力を高めたいという思いがあります。一方でこのような勤務地の展開は、学生にとってはどこに配属されるかがわからない不安感に繋がる点も、採用が難しいと感じる要素となっています。

◉技術職の勤務地が関西圏拠点のため、首都圏勤務を希望する学生を採用する難しさ

タカラベルモント社の技術系職種は、基本的に関西圏拠点の仕事のため勤務地は関西圏になります。勤務地が固定されているという一つの安心感がある一方、首都圏とは離れたところでの勤務となるため、首都圏勤務を希望する学生からは就職先として除外されてしまうケースが出てきます。

学生の勤務地・職種に対する考え

株式会社マイナビの調査によると、就職活動に対して半数以上の学生が「勤務地・職種共に自分で判断して選びたい」と考えています。自分で選びたい、という思いは年々強くなっている傾向があり、学生自身に自分の意思で就職先として選んでもらうための仕掛けづくりが非常に重要となります。

出典:株式会社マイナビ 2023年度(24年卒版)新卒採用・就職戦線総括 

勤務地のみにとらわれない『その企業ならでは』とは?

学生に自分の意思で就職先を選んでもらうための仕掛けづくりとして、自社をより身近に感じてもらうことを常に意識しています。またBtoBというビジネスは「対プロ」「対企業」向けです。当然、toC企業よりも学生への知名度は低い状況にあります。ただ「プロ向けのビジネス」は「よりプロフェッショナルな分野に関われる」ので考え方によってはやりがいを感じます。そこで、常に高い品質力が求められるというところも強く発信しています。その企業ならでは、というところを打ち出す。それにマッチする人、共感してくれる人が来て入社して頂く、そうすることによって、双方のミスマッチが生じにくくなります。勤務地だけが学生にとっての選考基準とならないよう「その企業ならでは」の強みを細かく分析し伝えていくことを日々意識して取り組んでいます。

第2部「知名度高い大手企業と差別化する人材戦略」

今の学生の就職観とは?

出典:株式会社マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査

株式会社マイナビが実施した学生の就職観調査によると、38.9%の学生が「楽しく働きたい」と考えており、この数値が一番高く、2年連続で増加していることが分かりました。では楽しく働く、とはどういうことでしょうか?

楽しく働くとは?タカラベルモント社が重要視していること

人事としてタカラベルモント社の採用で意識して伝えていることは、従業員の人間力(個性)です。社内には1500名以上の個性豊かなメンバーが揃っており、そのメンバーが社風や職場環境をつくっています。そういった社員を採用広報の社員紹介ページで紹介し、仕事面はもちろん休日の過ごし方を含め、社員の雰囲気を丁寧に伝えています。この取り組みによって、採用に関する情報の解像度を高めています。また一人一人の顔が見えることは、広報としてもすごく大事なポイントであり、人を前面に押し出した広報を展開しています。学生の楽しさを分析するのは非常に難しいこと。タカラベルモント社で得られる楽しさを明確に発信して、それを楽しいと思ってもらえる学生にエントリーしてもらえるよう工夫しています。                      

知名度の高い大手企業と差別化する人材戦略

内定を出した後に大手と比較され、辞退される確率はどうしても高くなります。一方、企業の規模ではなく、職務を通して自分の影響力の範囲や将来性を広げていきたい、また自分で切り開いていきたい、などを企業選びの軸として持っている学生も、もちろん一定数はいます。自分の影響力を高めたい、幅広い仕事をしたいって思っている学生にどうアプローチするのか、そういった観点に人材獲得の戦略をシフトしていきたいと考えています。

コーポレートサイト×採用サイトという考え方

人を前面に押し出した採用に舵を切った理由として、コーポレートサイトと採用サイトとの関係性があります。コーポレートサイトが事業や技術力・サスティナビリティについてしっかりと訴求しているからこそ、採用サイトは「人(従業員の人間力)」に振り切ることができます。採用における差別化戦略において、大手企業の採用サイトと同じものを作るのではなく、それらを参考にした上で自社の打ち出すべきポイントが重要となっていきます。学生目線でいうと、コーポレートサイトでは伝わりきれない強みを存分に伝えることを意識し、サイトの在り方一つをとっても、広報と人事が連動していくことが大切です。企業ブランディングとして、刺さるべき人に刺さる手法を模索していくことが必要で、その手法を探る際に情報伝達のプロである広報のアドバイスを最大限活用しています。結果、企業ブランディングが高まる≒学生が最後に選んでくれる可能性も高まる、つまり魅力的にうつる可能性が出てくると考えています。

タカラベルモント社 採用トップページ
トップページでは36名のタカラベルモント社員の顔写真を採用。社員の顔が見える広報戦略をとっています。
https://www.takarabelmont.co.jp/main/recruit/

第3部「人事×広報 他部署を巻き込む採用広報のポイント」

社員は採用広報におけるインフルエンサー

タカラベルモント社の広報戦略として、社員の顔が見える情報発信を展開しています。社内外の広報において、人に注力したこの戦略により、取り上げられた社員は誇りを感じます。そのことによって「ものづくり」「技術力」のタカラベルモント社の強みを社員を通して発信することが可能になります。社員は採用広報における最大のインフルエンサーです。就活中の人にとって、誰の声が一番響くか?それは社員の声になります。自社を勧めたい、と思ってもらえるよう、また誇りを持って働いてもらえるよう、社員の満足度を高めることを怠ってはいけない、と考えています。

他部署を巻き込んで連携していくコツとは?

社員が最大のインフルエンサー、という昨今の状況において、人事と広報がタッグを組むことは、優秀な人材確保の一役を担います。会社全体の取り組みとして、人事・広報で課題の共有をしながら、人材採用戦略は人事部が行い、それらの戦略をアウトプットのプロフェッショナルである広報がサポートし発信しています。

社内では、人事部と広報室は非常に近い位置に席を設けており、わざわざ会議の予定を作らずに、隙間時間に会話を重ねることが容易にできます。このことは大きなメリットとなっています。

人事×広報の連携実績の紹介

◉社員の人間力(個性)を大切にした内定式

昨年10月、タカラベルモント社2024年度入社内定式が開催されました。この内定式では、あらかじめ一番自分らしい髪型や髪色、服装で式に参加することを内定者に呼びかけました。自分らしさで個性を尊重する、というメッセージを込めてプレスリリースを配信し、ダイバーシティ&インクルージョンの流れが加速する現代社会での内定式の在り方に一石を投じました。この様子はファッション&ビューティ業界専門誌WWD JAPANのデジタル版でも取り上げられ、採用広報の一助となりました。

◉女性研究者の自分らしいキャリア形成をサポートするために

製造企業において、女性活躍の推進がなかなか進まない、ということが問題視されています。SDGsの取り組みの一環として、4年前からタカラベルモント社は国際女性デーに合わせた発信や取り組みを毎年行っています。また、ジェンダー平等の達成を目指し、その一つとして女性研究員への自分らしいキャリア形成支援活動が今年度からスタートしました。2名の女性研究者が採択され、タカラベルモントミモザ賞を受賞しました。受賞者には使用用途に対する制限を設けず、希望に応じて自由に活用できる研究費50万円が贈られました。

こういった活動は各種メディアに取り上げられ、広報活動から採用に繋げていく、という人事と広報の連携がここでも発揮されました。

まとめ

1時間半のセミナーの中で、人事と広報は別の役割ではなく一蓮托生の作業である、という言葉もありましたが、一環して人事と広報の連携が感じられるセミナーとなりました。人事も広報も同じ経営戦略を掲げ、このセミナーが社内連携にチャレンジするきっかけになれば嬉しいという石川氏、野村氏の思いは伝わりましたでしょうか?自分らしく生きる人生こそが、美しい人生だと考えるタカラベルモント社。この「美しい人生を、かなえよう。」というパーパスのもと、効果的な採用広報を繰り広げる同社の戦略は、採用に課題を抱える多くの地方企業のヒントとなることでしょう。また、人を魅せる戦略を繰り広げることにより、全ての就活者にタカラベルモント社のパーパスが伝わることを願っています。

(執筆:宮本麻美子)

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