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【イベントレポート】新任広報さんの疑問20問をその場で解決! 実務からキャリアのお悩みまで答えるトークセッション
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【イベントレポート】新任広報さんの疑問20問をその場で解決! 実務からキャリアのお悩みまで答えるトークセッション

コーポレート・採用広報支援と書く仕事の継続を目指す「Marbleコミュニティ」の運営を行う株式会社FLOW・ふたり広報 代表の多葉田愛さんと、広報の人材育成とPRコミュニティの運営を行う「ハッシン会議」代表の井上千絵による、トークセッションを開催しました。

今回は、事前に参加者から寄せられた「広報の実務」「キャリアプラン」「広報戦略」など、広報担当の方々が抱えるさまざまな悩みや課題について、2人のプロフェッショナルが具体的な解決策を提示するという内容でした。

レポートでは、本来はイベントの中でしか聞けない、広報担当者のお仕事に役立つリアルな情報を抜粋してご紹介したいと思います。

登壇者プロフィール

株式会社FLOW 代表取締役/広報 多葉田 愛さん

青山学院大学卒業後、国内外でまちづくりをプロデュースするUDS株式会社に入社。広報と新規旅行事業の立ち上げを経験後、独立。オーストラリア・メルボルンを拠点にワーキングホリデー×フリーランス生活を送る。帰国後2020年より旅を広める会社TABIPPOに入社し、海外政府観光局や地方自治体に対するセールス・マーケティングを担当。 2022年にふたり広報を立ち上げ、2023年3月に株式会社FLOWを設立

株式会社ハッシン会議  代表取締役 井上 千絵

元・名古屋テレビ放送株式会社(メ〜テレ)報道記者。2010〜2012年に局を代表してテレビ朝日「報道ステーション」へディレクター出向。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科修士。企業の広報チーム立ち上げ&広報人材育成をする株式会社ハッシン会議を2020年に設立。ひとり広報担当者のためのPRコミュニティ(会員75名)を主宰。。2022年11月『ひとり広報の教科書』(日本実業出版社)を出版。

Q&A  広報のキャリア・スキル編

広報のファーストキャリアは何がいい?

井上:「広報としてのキャリアをスタートさせるなら、PR会社やスタートアップ企業がおすすめです。PR会社では様々な業界の企業広報を経験でき、自分の得意不得意を知ることができます。スタートアップ企業では、未経験でも広報として採用されるチャンスがあります。」

多葉田さん(以下、多葉田):「私はメディアでのインターン経験をきっかけに、新卒で事業会社の広報になりました。新卒で広報になるのは珍しいですが、ライティングスキルやSNSスキルなどがあれば、未経験でも広報に挑戦できる可能性はあります。」

広報に必要なスキルとは?

多葉田:「広報担当者には、戦略力と企画力が不可欠です。広報は経営課題を解決するための手段であり、経営と連動した目標や戦略を具体的に描く必要があります。そのためには、経営層の考えを理解し、広報戦略に落とし込むスキルが求められます。」

井上:「広報のスタートラインとしては細部のスキルにこだわりすぎず、全体像を把握することが大切です。広報のドラマや書籍、記者のドキュメンタリーなどを参考に、広報の世界を深く理解することから始めましょう。」

多葉田:「経営者の視点で書かれた本を読むこともおすすめです。企業の成長過程で、どのような広報が必要になるのかを学ぶことができます。」

スタートアップの広報担当者に必要なことは?

井上:「スタートアップの広報担当者は、広報の領域にとらわれず、マーケティングやリサーチ、イベント企画など、さまざまな業務に携わる機会があります。広報の役割を認識しつつも、自分の興味や会社が求めていることに柔軟に対応できるマインドセットが重要です。」

多葉田:「スタートアップでは、経営者との密なコミュニケーションが不可欠。経営者の考えを理解し、広報戦略に落とし込むためには、積極的にコミュニケーションを取り、経営者の視点を取り込むことが大切です。また、スタートアップでは、社内を巻き込む力も必要になります。社員一人一人の発信力を高めることで、より効果的な広報活動が可能になります。そのためには、社員がシェアしたくなるようなコンテンツを作成したり、社内イベントを開催したりするなど、工夫が必要です。」

Q&A 広報戦略・実務編

効果的な広報戦略のステップとは?

多葉田:「広報戦略の策定ステップは、①経営者へのヒアリング、②リサーチと分析、③ペルソナとコンセプト設計、④コンテンツ設計、⑤KGI・KPI設定、⑥届け方のデザイン、という流れで進めています。このステップを踏むことで、広報戦略が明確になり、効果的な施策を打つことができます。」

井上:「ハッシン会議が伴走している企業の多くはスタートアップですが、経営層へのヒアリングは最初のステップとして重要です。しかし、広報の知識がない経営者もいるため、広報担当者側が質問を工夫する必要があります。例えば、『採用広報』『サービス広報』『インターナル広報』など、広報の種類を説明し、どの広報に力を入れるべきかなどを聞くようにしています。」

経営者に刺さる広報戦略とは?

井上:「経営者に刺さる広報戦略で重要なことは、広報活動が経営にどう貢献するのかを具体的に示すことです。そのためには、会社の期末、期初に合わせて広報戦略を立て、中期経営計画を意識して広報戦略を提案することが重要です。」

多葉田:「経営者の思考パターンやタイプを理解し、広報戦略に反映させることも大切です。例えば、メディア露出が苦手な経営者には、他のメンバーを露出させる広報戦略を提案するなど、経営者の強みを活かすような戦略を立てるようにしています。」

SNSやブログでリードを獲得するには?

多葉田:「リード獲得には、目的とターゲットの整理が重要です。誰に何を届けたいのかを明確にし、その人に響くコンテンツを作成します。また、SEOだけでなく、複数のSNSやブログを連携させて、ターゲット層に効果的に情報を届ける必要があります。」

井上:「SNSでバズらせることよりも、情報の流れを作り、リード獲得につなげる『風』を起こすことが重要です。そのためには、それぞれのプラットフォームの特性を理解し、ターゲット層に合わせた情報発信を行う必要があります。」

SNSで採用広報を成功させるには?

井上:「BtoB企業でも、SNSは採用広報に効果を発揮します。フォロワー数にとらわれず、会社の日常や従業員の人柄が伝わるような情報発信を心がけましょう。面接を受ける人が、SNSを見て会社への理解を深められるようにすることが重要です。」

多葉田:「企業公式アカウントだけでなく、社員の個人アカウントも活用することで、より効果的な採用広報が可能です。社員が会社へのエンゲージメントを高め、自発的に情報発信してくれるような環境づくりが大切です。そのためには、社員がシェアしたくなるようなコンテンツを用意したり、社内イベントを開催したりするなど、工夫が必要になります。」

広報活動を継続させるコツは?

多葉田:「広報活動を継続させるためには、実現可能な目標設定と定期的な振り返りが重要です。目標は、必ず達成すべきマストなものと、理想的なシナリオで達成できたらベターなものの両方を設定し、モチベーションを維持しましょう。また、数値だけでなく、定性的な効果測定も定期的に行い、改善につなげることが大切です。」

井上:「広報活動の効果を測定し、経営層に報告することで、広報活動の継続的な実施を促すことができます。効果測定は、一か月、三か月、六か月など、定期的に行い、改善点を見つけ出すことが重要です。」

コミュニティからのご案内

ハッシン会議 PRコミュニティ

https://hasshinkaigi.net/services/onlinesalone/

スタートアップや一人広報の方々が多数参加しているPRコミュニティのハッシン会議では、月1回の個別コンサルティングやメディア勉強会、ピッチ会など、PRスキル向上のためのサポートを提供しています。他にも、いつでもどこでも学べる100本以上の動画コンテンツも用意しています。

eラーニングサービス「Learny」

https://learney.biz/

情報発信人材育成に特化した伴走型eラーニングサービス『Learney(ラーニー)』

井上の著書『一人広報の教科書』をベースにした動画学習サービスの提供を開始しました。5分程度の短いレクチャーで構成されており、スキマ時間に効率的に学ぶことができます。広報PR経験8年以上のプロによるフィードバックも受けられるため、実践的なスキルを身につけることができます。

Marble コミュニティ

『書く』仕事をたのしく続けるをコンセプトに、ライター、編集者、広報など、さまざまなキャリアを持つ人が集まるオンラインコミュニティです。スキルアップのためのイベントや交流会を定期的に開催しており、横のつながりを作る場としても活用されています。

メンバー募集や最新情報は、公式noteにて発信しておりますので、ぜひフォローしてご確認ください。

あとがき

今回のトークセッションでは、広報・PRの実務担当の方々が日頃から抱える悩みや課題に焦点を当て、具体的な解決策を提示しました。参加者の皆様からは、「明日からの業務に役立つヒントが得られた」「具体的な事例が豊富で参考になった」など、嬉しいお言葉を多数頂戴しました。

特に、スタートアップ企業で広報を担当されている方は、一人で悩みを抱え込みやすい環境にいるかもしれません。そんな時はぜひ、ハッシン会議やMarbleコミュニティのようなコミュニティを活用し、同じ悩みを持つ仲間とつながり、情報交換や相談をしてみてください。孤独な状況を打破し、新たな一歩を踏み出すきっかけになるかもしれません。

これからも、広報・PRパーソンの皆様の成長と活躍をサポートできるよう、さまざまな活動をしていきます。

(執筆:佐藤友里恵)

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