ハッシン会議では、広報PRの勉強会を定期的に開催しています。

今回は、（株)エー・ビー・シーリブラのプロデューサー大谷明日香さんをゲストにお招きしました。大谷さんは、ニュース・情報、ドキュメント、歴史、音楽バラエティと幅広い分野でテレビ番組制作のご経験があります。現場ディレクターを経て、現在は２番組のプロデューサーでご活躍されています。

ファシリテートを務めたハッシン会議の小林は、同じくテレビ番組の制作会社で数多くの番組を手掛けてきました。そのため、２人の経歴を合わせると、スポーツ番組以外はほぼ全ジャンル手掛けているという経験の厚さです。大谷さんには、クローズドコミュニティだからこそ話せる、テレビ制作の舞台裏をたっぷりと、楽しくお話して頂きました。ここからは、その内容をピックアップしてお届けします。

【テレビ番組の制作会社とは】

テレビ番組の制作会社は、映像制作を専門としている会社です。テレビ局から依頼されて番組を作る他に、テレビ局へ出向することもあるとのこと。また、近年では携帯アプリでの配信やYoutubeなどの人気もあり、テレビ番組以外の映像制作も増えてきているそうです。

実は、テレビ番組を作っている人のほとんどはテレビ局の社員ではありません。制作の大半は、テレビ制作のスペシャリストである制作会社が担っているそうです。「重要な決定はテレビ局が握っているものの、細かな判断（取材先など）は制作会社の権限によるところが大きい」と大谷さんはお話していました。

広報・PRとして、テレビ番組で自社の情報を取り上げてほしいときは、情報を届ける対象として制作会社も意識すると良いようです。

【テレビ番組を制作する際、取材先はどうやって探すの？】

テレビ番組の情報源として欠かせないのはリサーチ会社です。リサーチ会社とは、制作会社の依頼内容を元に、取材先のネタ資料を作成する会社です。番組に携わる人数は番組によりますが、多くの場合、テレビ番組の制作会議にも参加することもあるので注目すべき存在と、大谷さんは教えてくれました。

つまり、テレビ番組を制作する時の情報の多くは、その「リサーチ会社」から制作会社に提供されます。このリサーチ会社からの情報は雑誌、新聞、ネットの記事が大半ですが、SNSが元になることもあると言います。

そこで、リサーチ会社のネタとして対象になるために自社からの発信で何かできることはあるのか、大谷さんに聞きました。

■リサーチ会社のネタ探しの対象・制作会社の取材の申し込み先の候補になるために重要なこと

◎ホームページや、SNS発信が充実している

◎テレビを通して見たときに、視聴者が惹かれるサービス・商品を提供できている

◎過去にテレビ番組から取材を受けた時の対応の良さ

＊現在大谷さんが制作されている番組の１つ、朝日放送「ほな行こCar!寄りみちドライブ」

番組の制作をしている大谷さんだからこそご存知の制作の詳細を、具体例と共にご紹介頂きました。番組内での行き先を決める際にどんなことを優先しているか、収録はどんなふうに行っているかなどの番組制作の裏側はコミュニティ勉強会だからこそ聞けたお話でした。

【広報・PRとして各会社にアピールするとき】

大谷さんによると、こうしたリサーチ会社からの情報だけでなく、制作会社に直接売り込まれたリリースから取材につながることもあるそうです。その時に大切なことを伺いました。

◎リリース・企画書を送るときは、内容に加え誰に、どのように送るかを考える

→メールよりも心に残るアプローチ方法も紹介！

◎実際に自社を取り上げてほしいテレビ番組を見て、放送局のエンドロールに載っている制作会社・リサーチ会社の情報を有効活用する

今回の勉強会では、広報・PRの担当者はどのような方法で情報を届ければいいのか、かなり具体的に教えてもらいました。（＊この方法はハッシン会議コミュニティの方限定で、動画内でお伝えしています。コミュニティ会員の方はどなたでもアクセス可能です。）

【テレビ取材の「そこ知りたい！」に答えてもらいました】

急に来る取材依頼にはどんな背景があるのか、何度も取材を受ける会社にはどんな理由があるのか等、広報・PRの皆さんが気になっているであろうテーマを、大谷さんに深掘りしていただきました。また、テレビ番組が取材に来た時、タレントさんと一緒に撮影した写真はSNSに載せても良いのか？などの疑問にもざっくばらんに答えてもらいました。

軽妙な語り口が素敵な大谷さんのトークに、参加者がすっかり魅了された１時間半でした。終了予定時間を超えても質問が止まらないほど、大盛況の勉強会となりました。ここでは紹介しきれなかった、参考になる点が多々ありますので、是非詳細を動画でご覧いただけると嬉しいです。ハッシン会議のコミュニティにご参加頂くと、リアルタイムでの勉強会の参加はもちろん、広報・PRに関する50本を超える豊富な動画の中から今の自分にあったものを選び、繰り返し学習することができます。

大谷さん、貴重なお話を沢山シェア頂き、どうもありがとうございました！